見守りながら介護する

見守りながら介護する

介護の仕事を長年続けていると、気づかない内に心無い行動にでてしまうことがあります。時々、高齢者、または障害者の方と接していて、その方たちの言葉で我に返ることがあるのです。

 

先日、手足の不自由な障害者(男性40代)のお世話にお宅に訪問しました。月に数回しかお会いしないので、いつもどこか新鮮な気持ちでいれる事を嬉しく思っていました。その方は、ベッドから自分の力で起きる練習を毎日しています。私はその手助けをしたり排泄や食事の介護をしています。

 

その日もいつも通りベッドから起き上がる際に手で背中を持ち上げていました。すると、いつもになくその方は「もうちょっと手の力をゆるめて下さい」と言い、起き上がるのに時間をかけていました。話を聞くと、最近かかりつけになった病院でのリハビリで調子がよく、医者から「もう、一人で起き上がることが出来るから頑張って」と言われたそうです。

 

それで、一度私にその成果を見せたかったとのことでした。私は当たり前の様に、手助けをしていました。けれど、やはりずっと一人で起き上がりたかったんですよね。その気持ちに対して言われるまで気付いてあげることができませんでした。ただ、サポートするのではなく、その方がどうしたいのかを見極めて見守りながら介護していこうと強く思った1日でした。

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